主日の福音

【三位一体ヨハネ16:12-15 まとめ】

歴史的にバビロン捕囚の終焉はバビロニアがペルシアに支配された時代になってからのことです。つまりイザヤはその時代にあって先のことを預言として語っていたことになります。同じようにイエス様が語る聖霊を通じた神様の救いが実現するのも遥か後の時代のことかも知れません。神様の救いについてはイザヤに「初めからのことをわたしは既に告げてきた」とあるように旧約聖書を通じて民は知っていました(イザヤ48:3a)。それは神様御自身が「わたしの口から出た事をわたしは知らせた」と語る通りです(イザヤ48:3b)。これらを踏まえイエス様が聖霊について話されたというのは神様が「突如、わたしは事を起こし、それは実現した」結果でもあるのです(イザヤ48:3c)。イザヤが語る「新しいこと」、「隠されていたこと」とは聖霊のことであると考えられます(イザヤ48:6参照)。ここに三位一体の秘儀の一端をイザヤの預言から見出せるのではないでしょうか。

この「三位一体」とはイエス様が復活された後の時代になって教会が確立した教義ではなく、聖書的、且つ信仰の伝統でもあります。それゆえに論理的に証明することではなく受け入れることが求められるのです。

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