アマレクを殲滅(せんめつ)せよとの神様の言葉に従い、サウルはアマレク人を討(う)ち、「アマレクの王アガグを生け捕りにし、その民をことごとく剣にかけて滅ぼし(まし)た」(Ⅰサムエル15:7-8)。しかしサウルは神様の意に反して「何でも上等なものは惜しんで滅ぼし尽くさず、つまらない、値打ちのないものだけを滅ぼし尽くした」のです(Ⅰサムエル15:9)。これに対して神様はサウルを王に立てたことを悔やまれました(Ⅰサムエル15:11参照)。
サムエルから神様に従わなかったことを問われるとサウルは「兵士が、ギルガルであなたの神、主への供え物にしようと、滅ぼし尽くすべき物のうち、最上の羊と牛を、戦利品の中から取り分けたのです」と言い訳をしました(Ⅰサムエル15:21)。これに対してサムエルは「主が喜ばれるのは/焼き尽くす献げ物やいけにえであろうか。むしろ、主の御声に聞き従うことではないか。見よ、聞き従うことはいけにえにまさり/耳を傾けることは雄羊の脂肪にまさる」と言いました(Ⅰサムエル15:21)。結果として「主はサウルを、イスラエルの上に王として立てたことを悔いられた」のです(Ⅰサムエル15:35)。