主日の福音

【年間第十七主日 ルカ11:1-13 その3】

箴言には、  

むなしいもの、偽りの言葉を/わたしから遠ざけてください。貧しくもせず、金持ちにもせず/わたしのために定められたパンで/わたしを養ってください(箴言30:8)。 

と神様への嘆願の祈りがあります。ここで「定められた」と訳されていますが、原語には“律法”という意味もあります。であれば祈りを通じて与えられる神様からのパンは身体を養うに留(とど)まらないということです。そのパンは律法でもあり、神様の御旨に従って生きるための霊的な糧でもあると言えるでしょう。空腹はむなしいものに心を向けさせ、偽りの言葉に耳を傾けさせ、そして結果として愚かな行為に結び付いてしまうものです。だからこそ心身を満たす祈りを通じたパンが必要になるのです。

イエス様は「わたしたちに必要な糧を毎日与えてください」という祈りを教えてくださいました。出エジプトに於けるマナのこと、また箴言を踏まえるとこの言葉は神様からのパン、即ち、神様の御心を生きるための糧が必ず与えられるという励ましであるようにも思えます。イエス様の御言葉と毎日の糧・パンがあって人は心・霊と体をもって神の御心を生きられるということをイエスは伝えているのではないでしょうか。 

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