イエス様は「わたしを愛さない者は、わたしの言葉を守らない」と言われましたが(14:24b)、ここでの「守る」は前の「守る」とは異なり、新約聖書の中で何度も使われる言葉です。これをヘブライ語に訳すると申命記が思い起こされます。そこには、
もし、この書に記されているこの律法の言葉をすべて忠実に守らず、この尊く畏るべき御名、あなたの神、主を畏れないならば、主はあなたとあなたの子孫に激しい災害をくだされる。災害は大きく、久しく続き、病気も重く、久しく続く(申命記28:58-59)。
とあります。これを踏まえればイエス様の言葉を守らなかった結果をここに見出せます。つまりイエス様は申命記を踏まえているがゆえに守らなかった結果を何も語らなかったのでしょう。対してイエス様が語られることを守った結果については旧約聖書から明らかではありません。なぜなら旧約聖書にはイエス様が神の独り子であることが明示されていないからです。こうしたことからイエス様は「わたしの父はその人を愛され、父とわたしとはその人のところに行き、一緒に住む」と説明的なことを言われたと考えられます。