主日の福音

【聖霊降臨ヨハネ14:15-16; 23b-26 その5】

イエス様が使われた「弁護者」という言葉ですが、ヨハネの手紙の中にも見られます。そこには、

わたしの子たちよ、これらのことを書くのは、あなたがたが罪を犯さないようになるためです。たとえ罪を犯しても、御父のもとに弁護者、正しい方、イエス・キリストがおられます(Ⅰヨハネ2:1)。

とあります。ここでの「弁護者」とは裁きにあたって罪人の側に立って弁護してくれる方のことです。重要な点は弁護者とは御父のもとにいる存在であるということです。であれば弁護者である聖霊は御父のもとにあってイエス様と同等の存在であると言えます。それと同時に罪の赦しを父なる神様に執り成す方でもあります。であれば聖霊は罪を犯すことを思い止まらせるだけではなく罪を思い起こさせ、それに対する赦しを与えてくださる神様に心を向けさせる存在であると言えます。この聖霊の遣わしを約束されたことに三位一体の神秘を見出せるでしょう。ヨハネの手紙がヨハネ福音書の素材となったという理解があります。こうした神学的理解の深まりからもヨハネの手紙の後にヨハネ福音書が書かれたと考えられることもあります。

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