前回引用したエレミヤの預言に見られる
あなたは腰に帯を締め/立って、彼らに語れ/わたしが命じることをすべて。彼らの前におののくな/わたし自身があなたを/彼らの前でおののかせることがないように(エレミヤ1:17)。
は預言者エレミヤの召命の場面にある節です。前節には「わたしは、わが民の甚だしい悪に対して/裁きを告げる。彼らはわたしを捨て、他の神々に香をたき/手で造ったものの前にひれ伏した」とあります(エレミヤ1:16)。ここからエレミヤは預言者として甚だしい悪、即ち、偶像礼拝や異邦の神を拝むという禁を犯す背信の輩の前に立つことになると案じられていることが分かります。そこで神様はエレミヤに腰に帯を締めよと命じられているのです。であればこの表現は差し詰め日本語で表現すれば“褌を締めてかかれ”、また“気合を入れろ”といった活を入れるものであると考えられます。その背後で神様はエレミヤに「彼らはあなたに戦いを挑むが/勝つことはできない。わたしがあなたと共にいて、救い出すと/主は言われた」と言われているように、神様はエレミヤを助けてくださるということを約束されているのです(エレミヤ1:19)。