主日の福音

【主の昇天ルカ24:46-53 おまけ】

「祈祷師の手」と呼ばれる神経系の症状があります。これは手を握ろうとしても親指、人さし指、中指の筋が麻痺するため、小指と薬指だけしか曲げられなくなる症状です。なぜこのような病名があるのか考えてみたいと思います。申命記には「ひづめが分かれ、完全に二つに割れており、しかも反すうする動物は食べることができる」とあります(申命記14:6)。であればひづめが二つに分かれていない動物は汚れたものであり、それを食材とすることは許されません。これを踏まえるとユダヤ教に於いて何かを祝福する際にラビたちは手をひづめのかたち … 親指から中指、薬指から小指をそれぞれくっつけ合わせ、それらの間を分けてひづめを思わせるようなかたちで祝福していたのかも知れません。また福音書でもレビ記でも原語では複数形ですので、両手でこのような指のかたちをもって祝福していたということになります。テレビや映画等でユダヤ教のラビが祝福する場面があれば注意して見てください。もしかしたらこのような手のかたちで祝福しているかも知れません。

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