英語で学ぶキリスト教

2026年9月20日 【Admiration】

ヨハネの黙示録には次のような一節があります。

わたしは、この女が聖なる者たちの血と、イエスの証人たちの血に酔いしれているのを見た。この女を見て、わたしは大いに驚いた

(17章6節; 新共同訳)

この節を欽定訳(Authorized Version)でみると

And I saw the woman drunken with the blood of the saints, and with the admiration.

となっています。

この太字boldにしたadmirationについて市河三喜博士は、wonderやastonishmentと同義とした上で更に「ラテン語の”Nil admirari(何にも驚かぬ)”の”admirari”と同じ意味である」としておられます(市河 151頁)

admirationという言葉から普通は「称賛」「賞賛」という意味を思い浮かべますね。

例えば、英検の参考書には「感嘆」「賞賛」「称賛」という訳語が記載されていますし(「英検準一級でる順パス単」318頁、見出し語番号1357;「英検一級でる順パス単」268頁、見出し語番号1131)、また英語辞典で調べると”a feeling of great respect and liking for something or someone”(LONGMAN p.23)とあります。

ここで、念のため語源を調べると15世紀初めには「驚き」、少し時代が下って15世紀末から16世紀末にかけて「賞賛」「感嘆」を表すようになったものの17世紀になっても単に「驚き」の意味でも使われていたようです(語源辞典16頁)

さらに、市河博士に従ってラテン語のadmirariを確認すると1.驚嘆する 2. …を怪しむ、驚いてみる、などの意味があったとされています(羅和辞典 15頁)。

最後に、ヨハネの黙示録17章6節はRevised Standard Versionでは

And I saw the woman, drunk with the blood of the saints and the blood of the martyrs of Jesus. When I saw her I marveled greatly.

となっていることを付け加えておきましょう。

(文中の太字boldは全て当ブログ管理者に因るものです)

<参考文献>
・市河三喜『聖書の英語』研究社、昭和32年第9版
・小稲義男編者代表『新英和大辞典 第5版』研究社、1981年第2刷
・寺澤芳雄編集主幹『英語語源辞典』研究社、2024年新装版第2刷
・田中秀央編『増訂新版  羅和辞典』研究社、1966年増訂新版
・旺文社編『英検準1級 でる順パス単 6訂版』旺文社、2026年
・旺文社編『英検1級 でる順パス単 5訂版』旺文社、2025年重版
・LONGMAN Dictionary of Contemporary English, 6th ed., Pearson Education Limited, 13th printing 2025,

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